最後の砦をぶち破れ【DEAD OF WINTER】

f:id:hen6248:20190918010815j:plain

先日、DEAD OF WINTERというボドゲをやりました。

こちら協力+非対称型+キャラクタードラフト+正体隠匿+雪という最近流行の要素をふんだんに盛り込んだ一品となっております。


バイオハザードが発生し、ゾンビがそこら中に徘徊している荒廃した世界。
生き残った人々は最後の砦を作り上げ、そこに閉じこもることで何とか生き延びている。
足りない物資、減っていく食料、入り口をノックし続けるゾンビ、掃除もできない無能軍団、そして訪れる厳しい冬・・・

そんな夢も希望も無い世界でそれぞれが好きなこと(個人目標=密命)をしながら、全体目標(=砦の使命)もついでに達成しちゃおうというのが大まかなゲームの流れです。

 

この密命、なんと達成できなかった場合は砦の使命が達成されても敗北となります。個人を尊重してくれる良いゲーム。
協力ゲーでは全体目標達成のために他人の行動に指示出ししすぎちゃう問題が発生しがちですが、密命システムのおかげでどれだけぶっ飛んだ自分勝手な行動も「まあ密命のためだし仕方ないか」という流れに持っていけます。
中には砦の使命を失敗させることが目標となる密命(裏切り者の密命)があるので、正体隠匿ゲームとしても楽しめるお得仕様。
さらに各プレイヤーの手番が一周(1ラウンド経過)するたびに小目標が設定され、それをクリアしないと不利なイベントが発生したり、手番ごとにもちょっとしたイベントが発生したりととにかくやることが多い金田一の犯人状態。

 

実際のところ、プレイ中は結構忙しく感じるけども終わってみるとまあまあ余裕があるという感じでゲームバランスとしては良くできています。ホントに。
各キャラクターの能力もそれぞれの個性を生かしつつうまく制限がかけられており、使用キャラクターを増やすことでできることも増えるけど、その分消費食糧やゾンビも増えると悩みどころが多数。

また、多くの行動にサイコロを使う必要があるので運ゲーを感じるものの、アイテムや工夫次第である程度結果を操作できるのでそれほどストレスを感じないのもグッドポイント。

仮に運悪く自キャラが全滅してしまった場合でもゲームから脱落することは無いので、最初から最後までしっかり遊びつくすことができる。


キャラクター数が結構多いので、個人的なお気に入りキャラクターを紹介。


[スパーキー]-能力:感染判定の際に即死が出た場合、負傷に置き換える
ワンちゃん。施設間の移動やゾンビの撃破時に即死するリスクが一切無いという安心感はすごい。
犬だから拳銃を持てないとかそんなことも無く、人にできることは全てできる。狙撃銃で遠く離れたゾンビを倒せるし、図面も読める、ハンマーを持てばバリケードも作れる。

 

[ロッド・ミラー]-能力:移動時に感染判定を行わない
運ちゃん。移動にリスクが一切無いという安心感はすごい。
非常に頼れるおっさんなのだが、心臓がちょっと弱いのである日突然死ぬことも。

 

[マイク・チョウ]-能力:ゾンビの撃破時に感染判定を行わない
忍ちゃん。ゾンビ撃破にリスクが一切無いという安心感はすごい。
特にこれといったデメリットは無いが、ゾンビのコマの中に混ざると見つけるのが大変。

 

[ベヴ・ラッセル]-能力:砦に無力者がいる限り、サイコロを消費することで1ターンに1回砦のゾンビを2体撃破できる
母ちゃん。安心感がすごい。
基本的に無力者はご飯を食べるかゾンビに食べられる以外何もできないが、そんな姿を見て母性解放する姿は『母は強し』を体現している。
個別イベントで親指を立てながら学校に沈んでいく姿には涙を禁じ得ない。


基本的には自キャラの死亡=手数の減少なので極力リスクの低い行動を心掛けたいこのゲーム。上記4キャラはリスクを抑えながら必要な行動を行えるという部分で評価が高いと思います。


あとやってて思ったのは、むやみやたらに持ちキャラを増やそうとする行為はかなり裏切り者っぽい。

 

・食糧やゾンビの対策に多くの手を割かなければいけない⇒探索の手が止まりやすい&資源の消費が激しくなる

 

・裏切り者の必殺戦法「自キャラ特攻でゾンビ大量召喚」がとりやすくなる

 

もちろん密命関係でやってるかもしれないので一概には言えないが、ちょっと警戒しておくのが良いかもしれない。

 

総評すると超良ゲー。唯一の欠点は1ゲームがクソ長いこと。思考時間に制限をかけても良いかもしれない。

拡張版も出てるので、ひとしきり遊んだ後はそちらもやってみたいところ。